『フォトグラファーchinoの写真館』【2】エゾリスとキタキツネ

『フォトグラファーchinoの写真館』の第2回は『エゾリスとキタキツネ』がテーマです。北海道民なら、ときどき出会う動物たち。でも、こんなにじっくり見られる機会はあまりないでしょう。

明けの雪朝飯探す野生かな

しずり雪見上げた先のリス達よ

雪原賑わう足跡あれやこれ

風花や餌はどこかと粗忽者

エゾリス/北海道には二種類のリスがいる。エゾシマリスとエゾリスだ。大きさも模様も全然違う上、一番違うのは冬眠するかしないかだろう。
エゾリスは冬眠しない。そのため、冬になると少ない木の実を求めて走る姿を目にすることが出来る。早朝に公園を散歩する人には必ずといって良いほど目にする光景だろう。人目も気にせず必死に動き回る姿は愛らしい。
一つの木に何匹も寄り集まり、時折争いながら餌を食む姿を堪能出来るのは冬の特権と言って良い。夏になると、木々が葉に覆われ、その生活がよく見えなってしまうからだ。

遊ぶ子に迷惑顔の狐かな

キタキツネ/冬のキツネは冬毛の覆われ、ふくふくしていて綺麗だ。
とはいえ、夜行性のキツネをその辺で見掛けるのは中々難しい。偶然にも撮影日、朝の公園をふらふらと歩いていると、近所の幼稚園児が外遊びではしゃいでいた。その可愛いが騒がしい声に、その辺をねぐらにしていたのだろう、キツネが慌てて子供たちと反対方向に走り逃げていた場面に遭遇した。キツネにはかわいそうだが、その光景があまりに“北海道”らしくて微笑ましく感じた。