『フォトグラファーchinoの写真館』の第8回は『さくら』がテーマです。お愉しみください。
桜まじふるひと見けむ景色かな
花曇り堀の城見る観光客
桜時どこを撮ってもフレームに
長閑なるベンチに一人老人や
三つ葉詰む家族の上の桜かな
今年のゴールデンウィークは、長年一度で良いので訪れてみたかった松前城の桜を見に行って来た。
初めての松前城は想像していた大きさではなく、ちいさなものだった。しかし、公園の敷地の広さと桜の美しさは想像した以上のものだった。
今年は例年より早く桜の開花が始まり、訪れる前は「もしかしたら桜が終わっているかもしれない」という不安を抱いていたが、それは杞憂に終わった。
松前公園内の桜はとにかく種類が豊富で、早咲きから遅咲きまで植わっているため長く楽しめるのだ。また、初めて知る種類が殆どで、香りの強いものがあるのか、歩いているだけで癒やされる。
公園内はペットの散歩も可能で、自身も愛犬を連れて行ったが、園内を歩く観光客や地元客も犬連れに寛容で、非常に過ごしやすい環境の公園である。エリアが広いため、来園者が多くとも窮屈さがないのもそう思う要因だろう。
松前城、是非ともまた訪れたいスポットだった。
清明や行き交う人の足取りも
帰りしな、森町の道の駅「YOU・遊・もり」に立ち寄った。道の駅の裏には大きな公園があり、桜が美しく咲き誇っていた。
特に、芝生の中に十分な距離を取って一本一本植えられていた桜は圧巻。
よく樹木は、見えている木の倍の長さ根を張ると言うが、これだけ隣と距離があれば立派になるだろう、と納得せざるを得ない姿である。樹木として綺麗な枝振り、 根元から枝先までびっしりと満遍なく豪華につけた花を見ながら芝生に座るのは贅沢なひとときだった。