『今日はおいしい牛たん食べにいこうよ!』
とここに人を連れてきたら
だいぶ極上のサプライズだと思う
豊水すすきの駅からほど近いビルの1階
『牛たん・旬菜 鈴の屋』
当麻町ご出身の大将が腕を振るい
この日は奥さまの尚子さんが
お料理に合うワインを選んでくれる
カウンターに座ろう
お通し「塩キャベツとポテサラ」
まずはビールにお通しの
塩キャベツとポテサラがさわやか
日本酒に焼酎も各種あり
果実酒やワインは
奥さまがチョイスしてそろえている
この時点ではまだ今日何を飲むことになるのか
全然想像ができない
牛たん盛り合わせ
特にメニューには載っていないようだが
ここにきたらまず
牛たん盛り合わせ
らしい
どどーんと出てきた盛り合わせ
上たん
根本部位の霜降りたん元
上富良野地養豚ローストポーク
の3種類
味はすでに付いている状態
でもこの盛り合わせは付け合わせがまた楽しい
山わさびに柚胡椒
高菜と青南蛮の味噌漬け
同じ部位のお肉でもどの付け合わせにするかで
また表情がまるで変わってくる
たんはたんでも部位によって
こんなに味わいが違うのか
こりこり食感にもっちり歯ごたえ
でも共通してとてもお肉の味が濃くやわらかい
個人的には柚胡椒と青南蛮の味噌漬けがツボ
上富良野地養豚のローストポークは
薄切りのピンクの断面が非常に美しい
豚にストレスをかけない飼育管理の元
生産された健康な豚肉
変な表現かもしれないけれど口に入れて一瞬
『あれ?これ何肉?』
というのが第一感想
ふわふわといっても過言ではないくらいの
優しい口当たりに
クセのない香りと味
たしかに
ここにきたらまずこの盛り合わせ
なわけだ
シバル カベルネソーヴィニオン
まさかの牛たんを食べにきて
赤ワインが飲みたくなるとは
尚子さんチョイスの一杯は
フランスのシバル カベルネソーヴィニオン
これがまた合う
熊本直送馬刺たてがみ付
そしてふと上をみると
見つけてしまった熊本直送馬刺
しかもたてがみ付
どこでひとりで食事をしていても
私は手を合わせていただきますと言う
心の中でいつもありがとうをする
素材に対して
そして私の目の前にやってきてくれるまで
大事にここに届けてくれた
それぞれの道のプロの方々に対して
今日もおいしいお肉と
素材の良さをこれでもかというほど
おいしく提供してくれる大将に感謝感謝
赤みの馬刺1枚1枚の上には
1枚1枚たてがみスライスが乗っている
これは贅沢に一緒に食べるということでしょう
にんにくチップ
小口ネギ
すりおろししょうが
カイワレに紫タマネギのスライス
が添えられている
甘口醤油がやはり非常に合う
うまみの濃い赤みに乗った
たてがみがトロッとコクを加える
その味わいが噛むほどに口の中に広がるしあわせ
最終的にお気に入りのカスタマイズは
カイワレにすりおろししょうがかな
もともと和食が好きだった大将
ただ仕事にするのなら
単に和食料理屋というよりも
何かに特化したものを
と出会いを経てはじめた『牛たん・旬菜 鈴の屋』は
現在9年目
もともと半分だった店舗は
数年前に増築されボックス席が増えた
40〜50代が
お客さんのメイン層だというこのお店は
平日だったこの日もとても賑わっていた
週末は電話予約が必須
以前フィジーでホテルのリニューアルに際して
和食の講師をした経験がある大将
和食が世界的により広がりを見せる近年
洋食に和のお酒を
逆に和食に洋のお酒を合わせるスタイルも
珍しくはなくなってきている
『フィジーでの滞在は
ほんの2ヶ月ほどだった』と話す大将だが
実際に日本国外で日本人ではない人たちが
日本食と向き合う姿には
感じるものがたくさんあったのではないかと
想像する
たんシチュー
和食和食と言っていたら
なんと目玉はたんシチュー
真ん中に温泉卵が落とされ
甘いような香ばしく濃厚な香りがすでにおいしい
お肉はたん先やたん下の部位
少し歯ごたえがあって
しっかりしたお肉の味が感じられる部分
日によって違うお野菜
この日はニンジンとズッキーニ
フランスパンのスライスが添えられて
お好みでタバスコをかけていただく
この濃厚シチュー
実はお店オリジナルで
レトルトが新登場となっている
赤ワインビネガーが利いていて
八丁味噌と生クリームのコクが旨い
こだわりの北海道産牛たんと
すね肉のやわらかほろほろな味わい
お土産に絶対喜ばれるこのレトルト
私はお店に行った次の日に食べきってしまった
このことは今日まで誰にも言っていない
すっかりこの日は
尚子さんチョイスの赤ワインを楽しんだ
余談であるが
尚子さんは私の番組リスナーさんでいらした
月〜木のFMノースウェーブ朝9時からのLを
聞いてくれているあなた
レアキャラの尚子さんと
もしお店で会うことができたら
ぜひLトークでも盛り上がっていただきたいな
たんのお寿司
シメはたんのお寿司
部位はたん元と上たんの間
適度に感じられる歯ごたえに
白髪ネギの食感が利く
味付けは塩胡椒
そしえ焙煎していないフレッシュなごま油
極上のシメだ
『もう1度やれと言われても
おそらく2度とは乗り越えられない』と
厳しい調理師時代を話してくれた
それを経て
『メニュー開発は経験と勘ですすみません』
とちょっと照れながら笑う大将は本当にかっこいいと思った
基本のメニュー通年で変わらないが
寒くなればトマトのおでんなんかも登場するそう
安定のおいしさを求めに
さらにそれぞれの季節の楽しみも増しそうだ
牛たん・旬菜 鈴の屋
札幌市中央区南5条西3-1 5・3ビル 1F
011-563-2228
定休日:日曜・祝日
【金・土・祝前】 17:00~02:00 (L.O.01:00)
【月~木】 17:00~00:00 (L.O.23:00)
1988年8月4日生まれ 江別出身 血液型O型
ソプラノ歌手
FMノースウェーブ “L”(月〜木9:00〜11:55)のDJ
17歳で英国 Arts Educational Schoolミュージカルコースに入学、卒業後は英国 Royal Academy of Music声楽科で学ぶ。帰国後は、ミス・ユニバース・ジャパン2012北海道代表。ソプラノ歌手、ラジオDJ、モデル、イベントMC、歌唱/英語講師、通訳として幅広く活動。
(取材:2019年7月)