ビルの4階。
エレベータが開くとどことなく京の雰囲気が漂うこの場所は2011年8月に開店。
季節料理とおいしいワインが楽しめるレストラン『れざん』。
raisin – フランス語でぶどうを意味するこのお店には、オーナーソムリエの努力と想いが詰まっている。

オーナーソムリエの平優里(たいらゆうり)さんから、席に着くなり出てきたスパークリングワインのおもてなしに今回は甘えさせていただくことにした。
驚くほどに美しい彼女、優里さんとは、かれこれ4、5年前、私が日本での生活を再開してまだ間もない頃、仕事をご一緒させていただいたひょんなご縁から今に至る。
お酒がおいしい、お料理がおいしいことはさることながら、私からの『れざん』のご紹介は優里さんの魅力が多めになりそうだ。
焼きたてのヤングコーン
さて、まずいただいたのは焼きたてのヤングコーン。
こんなに特別なヤングコーン、人生で食べたことがない。
こんがりほくほくの香り、皮付きで登場したヤングコーンは甘いヒゲをメインに、添えられた竹炭のお塩とともにいただく。
『竹炭はデトックスアイテムとしても注目されていますよね』と美しき優里さんから言われたらその説得力というのは計り知れない。
白ワイン
お米を噛んだときの甘さが感じられる、おとなのレモンソーダな風味の白ワイン。
私が生粋の辛口好き、と知っていて優里さんが勧めるこのワインを、一瞬でも疑った私がばかでした。
カリフォルニアのシンフォニーというぶどう品種の白ワイン。
これはひとまず、とにかく、お試しあれ。
ワインソムリエの資格を取得するに当たっての勉強に必要な教科書を見せてもらったが、どの文字をまずは読めばいいのか、思考が停止するほどの情報量と本の厚さ。
『実力とか努力とか、そういうものは揃った上で、結局のところここまでやってこられているのはラッキーなことです』。
そう語る優里さんは、若くして社会の中に身を置き、様々な経緯と環境、経験を経ながら今に至る。
旬のお野菜やまるごとアワビのスープ
『そもそも勉強の仕方がよくわからなかったような私だけど、勉強してみていいことしかなかったし、色々と後悔できるっていうのも案外いいことだったりしますよね』。
なあんて、がつんとかっこいいお言葉を聞きながら、いただいていたのはアスパラやラディッシュ、旬のお野菜やまるごとアワビがコンソメスープに浸り上品にあしらわれた一品。
インカの目覚めを使ったスープ
続いてはインカの目覚めを使った温かいスープ。
表面には炙られたパルミジャーノ・レッジャーノが芳ばしく香っている。
エンジェルヘア=カッペリーニ
夏先取りの一品は、エンジェルヘア=カッペリーニ。
長沼町のトマトジュースをふんだんに使ったソースにしっかりと絡まった形で提供される。
トマトのうま味を食べたいならこれで間違いない。
数々の資格を持つ優里さん。
ソムリエ、まさかの美容師免許に、自分で捕獲した鹿を提供したりもしている。
ペットは鷹。
さぁ書ききれない気になる魅力はどうぞ、ご自身で『れざん』までお出かけください。
メインのお肉
最終的に出てきたメインのお肉は、ほどける、という言葉がふさわしいほどに繊細でソースは濃厚。
もちろんそれには絶品の赤ワインを合わせてくれる。
北海道産カタラーナ
デザートは、物産展でも売られている小平町のかぼちゃを使った北海道産カタラーナ。
濃厚で口どけまろやか。
晩餐の締めくくりに納得しか残さない。

定休日は日曜日。
『れざん』であなたが楽しみに行くのは、ドリンクでしょうか、食でしょうか。
オーナーソムリエとのコミュニケーションがいずれのご要望もサポートしてくれることは、まず間違いなし。
『れざん』の魅力、お見逃しなく。

1988年8月4日生まれ 江別出身 血液型O型
ソプラノ歌手
FMノースウェーブ “L”(月〜木9:00〜11:55)のDJ
17歳で英国 Arts Educational Schoolミュージカルコースに入学、卒業後は英国 Royal Academy of Music声楽科で学ぶ。帰国後は、ミス・ユニバース・ジャパン2012北海道代表。ソプラノ歌手、ラジオDJ、モデル、イベントMC、歌唱/英語講師、通訳として幅広く活動。
(取材:2018年5月25日)