『フォトグラファーchinoの写真館』【29】くしろタンチョウカップ

『フォトグラファーchinoの写真館』の第29回は『くしろタンチョウカップ』がテーマです。お愉しみください。

​毎年お盆を過ぎた頃、釧路市では「くしろタンチョウカップ」という大学アイスホッケーの交流戦が開かれている。
今年は、8月18日から22日にかけて行われた。
参加校は釧路で夏合宿を行う強豪大学(明治大学、中央大学、法政大学、関西学院大学、関西大学)と、地元の武修館高等学校を加えた6校。
私自身、毎年この大会を楽しみにしており、今年はスケジュールの都合で20日からアリーナへ足を運んだ。

​大学アイスホッケーには、社会人やプロとはまた違う独自の魅力がある。洗練された戦術の完成度よりも、失敗を恐れずがむしゃらにパックを追う姿勢や、仲間を鼓舞し合うベンチのすさまじい熱量だ。氷上を駆け抜ける彼らの純粋なエネルギーは、上に並べた写真からも伝わると思うが、初めて試合を見る人の心も確実に揺さぶる。
私にも注目している大学生選手がいるが、本州の大学となると普段はなかなか観戦の機会がない。だからこそ、この夏の釧路での交流戦は外せない。

釧路は「アイスホッケーの街」だ。舞台となる「ユタカアイスアリーナくしろ」も素晴らしい環境で、個人的にも年に数度は訪れたいお気に入りの場所である。
​滞在中の釧路は連日天気が良く、からっとした夏らしさ満開の日々だった。釧路市は現在、冷涼な気候を活かした「Cool Stay」という取り組みを推進しているが、外の暖かさと、ひんやりと涼しいアイスリンクのコントラストが実に心地よかった。
​避暑地としての釧路を楽しみながら、涼しいアリーナで若きアスリートたちの熱戦に胸を焦がす。アイスホッケーに馴染みがない方にこそ、来年の夏はこの非日常のコントラストを体験してみてほしい。そして釧路という街自身にも、この大会が「Cool Stay」の最高のアクティビティになり得るというポテンシャルに、改めて気づいてほしいと願っている。