『フォトグラファーchinoの写真館』【26】道東旅行

『フォトグラファーchinoの写真館』の第26回は『道東旅行』がテーマです。お愉しみください。

 道東方面へ旅行してきた。一年ぶりである。
 終始天気に恵まれ、ドライブには最適の時間だったが、紅葉には早く、なんとなくぼんやり木々がただしょんぼりしている合間の季節だったので、秋を感じるには不十分であった。
 それでも晴天の中、自然を感じながら走行するのはたのしい。
 特段目的もなく、走り、なんとなく気になった場所で写真を撮り、帰ってきた。
 阿寒湖の湖底線路は今回はじめて知り、行ってみたが、釣り人がちらほらいるほどで観光客がいる雰囲気もなく、悠然とした時間が流れていた。
 この旅では思ったほど野生動物に出会うことはなかったが、いつも通りと言うべきか、道内ではどこでも頻繁に見られる鹿が、観光客がたくさんいた駐車場で悠々自適我が物顔で闊歩していたので、ついでにと撮影した。
 人に慣れてしまっているようで、車が来ても逃げる様子もなく、人がいても逃げるでも威嚇するでもなく、駐車場の脇に生えてる草を食んで、のそりのそりと歩いていた。その堂々たる、尊大にも見える姿は羨ましささえ感じる。
 基本的に、人混みや都会よりも、自然のあるところでのんびりとするのが好きな性質なので、今回の旅はとてもよい息抜きになった。
 本音で言えば、もっと長く滞在していたかったので、すでにもう、明日からまた行こうかな……、などと無計画に思うくらいには楽しいものだった。

阿寒湖

湖底線路

ゴースト

牡鹿

眼光

海へ