『フォトグラファーchinoの写真館』【13】シマエナガ

『フォトグラファーchinoの写真館』の第13回は『シマエナガ』がテーマです。お愉しみください。

森の中カエルすだいて下を向く

青き踏む牡鹿に遭ひて潜みけり

山覚める番いの鳥の忙しなさ

春空に同化したりシマエナガや

春光や湖畔で眠る我一人

啄木忌まかげして鳥探しけり

SNSで話題になり、今や『北海道三大可愛い動物』としても名高いシマエナガ。北海道全域の森林に生息していて、その大きさは日本で二番目に小さい鳥(ちなみに一番はキクイタダキ。こちらも可愛い)であり、北海道にしか生息していない。
 昨今、その人気の高さ故か、よくシマエナガについて質問される。その中で一番多いのは、「どこに行けば見られますか?」だ。前述した通り、北海道全域に生息しているので、「どこにでもいます」と答えている。
 そもそもそんなに珍しい鳥でもないので、本当にどこでも見られる。札幌なら、広くて木が多い公園では大体見られるし、なんなら我が家の庭にすら来る。シマエナガはどこにでもいるので、公園へ行ったら空を見上げて、飛んでる小さい鳥を見てみて欲しい。
 次に多いのは、「何月から何月に見られますか?」という質問だ。シマエナガは渡り鳥ではなく、留鳥なので一年中見られます。
 SNSでは、シマエナガを『雪の妖精』という別名で呼ぶせいか、冬にしかいないと思っている人は意外に多い。確かに冬の方が人里に下りてくる事が多く、目にしやすいのだが、留鳥なので森林に行けばちゃんと一年中いる。森林公園的な場所を散歩して探して欲しい。但し、小さいので夏にもさもさ茂った葉っぱに隠れて見えにくいかもしれない。
 あまりに小さく、早く、じっとしてることの少ない鳥なので、じっくり見ることに全く適していない鳥だけれど、特徴的な鳴き声故に見付けやすくはあるので、散歩がてら自然公園に行った際は注意深く見て探してみて欲しい。群れで飛ぶことも多いので、大体小さく素早いのは彼らかも知れない。

ここかしこしづかに歩く抱卵期

おまけ / シマエナガの巣。
蜘蛛の巣で周りを地衣類(菌類・藻類)を貼るらしい。見た目がふわふわで、可愛い。きちんと蜘蛛の巣を使うところが、頭が良いなと感心する。動物って本当に頭良い。