こんにちは。サックスとコーヒー担当の門田”JAW”晃介です。
年末は札幌での公演からJmPのツアーを無事スタート出来とても良い流れを作れました。
この音楽紹介のコーナーでも毎度冒頭のご夫婦のやりとりで楽しませていただいていた西内さんご夫妻ともお会いできたり(ご来場誠にありがとうございました!)と、また一段と北海道の方々とのつながりも深まり嬉しい限りです。
コーナー前回の西内さんの回のお話し、2世タレントと聞くと、ジブリフリークの僕としましては宮崎監督親子がどうしても最初に頭に浮かびます。
あの方々もやはりお互いに世間の注目の中相当な葛藤とともに監督業をされていますよね。
元々別の仕事をしていた吾朗氏がアニメ映画の監督になると言った時、駿監督は猛烈に反対したというのは当時メディアにも広く取り上げられていたのでジブリに興味がない方もご存知の方は多いのではないでしょうか。
多忙な父親代わりに、その父が創った作品で育った吾朗氏が創るものに、駿監督の影響が出ないわけがありません。
そんな中で自分のオリジナリティーを見つけ出し世間に提示しなければならない、そしてそれは常に世界第一線のレベルと比較される、、などという状況は自分の分野に置き換えて想像するとゾッとするプレッシャーです。
宮崎吾朗監督のデビュー作、”ゲド戦記”から2作目の”コクリコ坂から”へ至る作品の変化は、そんなプレッシャーの中でもがき自分の限界に挑戦した吾朗監督の姿勢が滲み出ていてとても好きだったりします。
”父と子の戦争”とまで形容されてドキュメンタリー映像がDVDにもなっているので、先述の諸作品とあわせて興味ある方は是非観ていただきたい作品群です。
と、冒頭からいきなり音楽ではない紹介を長々してしまいましたが、、笑
そんな訳で今回ご紹介するのは映画繋がりでこのアルバム、(だいぶ強引、、)前回に引き続きぼくの好きなサックスプレイヤーの一人、ボブミンツァーの参加するライブアルバム、「La vita è bella」です。

『La vita è bella』
BOB MINTZER, DADO MORONI, RICCARDO FIORAVANTI, JOE LA BAEBERA
収録曲
1 The Gathering
2 La vita è bella (Soundtrack of R. Benigni’s Movie )
3 Re re
4 Kind of Bill
5 Bradley’s
6 After
7 Ninna Anna
8 Invitation

BOB MINTZER 画像元: http://bit.ly/2EbxaGG
タイトルはイタリア語で、意味は”人生は美しい”という意味。
英語で言うところのLife is beautifulに当たります。そう、2トラック目の同名曲は映画”ライフ イズ ビューティフル”のサウンドトラックのカバーですね。
内容はイタリアでのライブ盤で、腕利きの集まったオールスターセッション。曲は全般的にメロディアスで叙情的なものが多く、ジャズにあまり馴染みがない人でも比較的聞きやすい雰囲気ではないかと思います。
ボブミンツァーという人はいわゆるフュージョンムーブメントを牽引したミュージシャンで、ジャコパストリアスのバンドやイエロージャケッツなどへの参加が有名です。またビックバンドへの参加も積極的で自身でもビックバンドを率いている人でもあります。
実はボブミンツァーと同世代のコンテンポラリージャズ、フュージョン奏者特有のカラーというのがぼくはちょっと苦手だったりしてどちらかというと敬遠してきた分野なのですが、ミンツァーにしかない柔軟さと楽曲の個性には不思議と惹かれるところがあり、節目節目でいろいろなアルバムを聴いてきました。
ジャコパスのビックバンドでの演奏なども学生の頃によく聞いたし、ギル・ゴールドスタインとのデュオなども愛聴盤です。自身の名義のバンドではスタンダードばかりをやっているものも数枚出していて、楽器演奏者などにはその辺が人気のあるラインかもしれません。

BOB MINTZER 画像元: http://bit.ly/2Dznsg7
そう考えるとこのアルバムはちょっとイレギュラーというか、まさに隠れた名盤と言えるのではないでしょうか。
前述のサントラ、スタンダードを除いて他の曲の作曲クレジット詳細までわからないのですが、恐らくメンバーそれぞれのオリジナルも持ち寄っているのではないかと思われます。
その中で”Re re”という曲はミンツァーのオリジナル曲で、彼の他のアルバムでも度々演奏しているところをみると自身でもお気に入りの楽曲なのかもしれません。
この曲はジャズのスタンダードナンバーである”Donna Lee”という曲(もっというとそのDonna Leeも元はIndianaという古いスタンダードを元にしているのですが、、)のコード進行にミンツァー節全開のアウトサイドなメロディーを乗っけたオリジナル曲で、独特の浮遊感をもつ不思議な曲です。
コード進行がポップでジャズミュージシャンなら皆知っているので、こういうセッションでも重宝しているのだろうなというのも想像できます。
ソロはこの曲の他のバージョンに比べると比較的おとなしく演奏していますが、要所要所でのコンテンポラリーなアウトフレーズはビックバンドアレンジを数多くこなすミンツァーならではの、的確に理論に裏付けされた演奏です。

BOB MINTZER 画像元: http://bit.ly/2EbREPI
いやぁ非常に勉強になりますね、はい。。
この曲、フォーマット自体はとてもシンプルなので、ループマシンを使って2月からの自分のツアーでもチャレンジしてみようかとかも考えていたりします。
さてうまくいくかな〜?
因みに今回のツアーはJAW DROP TOUR 2018と題しまして全国8カ所のコーヒースポットばかりを、ぼくひとりで回ります!
札幌はツアーファイナルとなる3/17(土)、TSUTAYA美しが丘店内のカフェMORIHICO.にて19時スタートです!(ご予約詳細はこちらからどうぞ→)
当日限りのオリジナルブレンドやその他このツアーに向けて準備した音源やグッズなども持って行く予定ですので、みなさま是非是非遊びにいらしてくださいね!!
みなさまのご来場、心よりお待ちしております。
、、、と、今回もしっかり宣伝で終わりましたが、、笑
また次回、この音楽紹介のコーナーでもお会いしましょう!
2018年1月 門田”JAW”晃介