作家 桜木紫乃さん インタビュー

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 桜木作品の原点は古賀メロディ?
~愛するものたちの意外な共通点とは

 

― 遊びのお話を聞かせてください。お休みの日は決めていらっしゃいますか?

桜木「最近ね、ちょっとわかってきたのは、どうやら、土日には担当者から電話が来ないんですよ。前まではね、彼らも土日働いてると思っていたんです。いつも忙しい、忙しい、って言うから。私も年中無休でやっていたんですが、彼らは当然、土日に仕事の日もあるでしょうが、代休というシステムがあるということを最近知りまして。365日じゃないの!? 24時間仕事じゃないの!? って。だって、夜中働いてるとか、夜中から朝まで仕事で寝てない。とか言うから、私も寝ちゃいけないんじゃないか!と思っていたのに(笑)」

 

― 編集部の策略に最近まで気付かなかったんですね!

桜木「どうやら、土日は電話が来ない。そこを少し自分の身体を休めるために使おうと思うようになりました。でも、週末は不思議と何かしら用事ができたりして、今日は原稿できなかった。と結果的に休みになることはあります」

 

― お忙しいですね。

桜木「大丈夫です。最近は健康ランドに行ってアカスリしたり岩盤浴したりして休めています。週末にちょっと美味しいものを食べたり、お風呂屋さんに行ったりすると、平日頑張ろうという気持ちになってね。月曜日は土日に溜まった連絡事項がドッと来るということも分かるようになりましたし、日曜日は(NHK大河ドラマ)『真田丸』を観て、リセットできるようになりました」

 

― 桜木さんの趣味は何ですか?

桜木「私、お習字が好きなんです」

 

― そうでしたか。以前、桜木さんにサインを頂いたときに、なんて美しい字を書く方なんだろう! と思いました。お習字がご趣味なんですね。

桜木「あとは、ストリップ鑑賞ですね! 最近は、なかなか観に行けてないんですよ。札幌に劇場復活しませんかね? (笑) 遊びといえば、最近は老後を見据えて、夫と一緒に楽しめるものを探しています。だから岩盤浴。今は夫と一緒にいるときが一番遊べている気がします。いい感じですよ。新婚のやり直しというか、色気抜きの新婚も悪くないな。なんて(笑)」

 

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― お好きな音楽、書籍、映画がありましたら、教えてください。

桜木「たくさんありすぎて選べないですねー! 音楽は、もちろん、ゴールデンボンバーが好きです。ただ音楽に関しては雑食です。元々商売をしていた家なので、常に音楽がかかっていていました。古賀メロディーから美空ひばり、北島三郎、青江ミナ、ちあきなおみ、昭和の名曲を聞きながら、ポールモーリアやカラベリのストリングス系も聴き。ベースがそこなので、いつも書いてるものが昭和くさいと言われるんですが、仕方ないよ! ずっと、それを聞いて育ってるんだからさ!って(笑)」

 

― 桜木さんの昭和感は、古賀メロディーが源流でしたか!

桜木「今でも、ちあきなおみさんが大好きで、その流れで椎名林檎さんが好きなんだと思うんです。雑食とは言いながら一本通っているんじゃないかな。と思います。ゴールデンボンバーはヘンな宇宙を抱えているバンドだな。と思います。でも昭和。きっと彼の作る曲は、ひろみ、秀樹、五郎の誰に歌わせてもなんとなくはまるところだと思うんです。なんだそれは? 阿久悠先生じゃないですか。っていうね(笑)」

 

― 自分達の世界を突き詰めた結果が、阿久悠先生だった!

桜木「捻って、捻って、捻って、ああいう形になったんだと思うんです。踊り子さん達もそうですが、みなさん一体、何と闘うためにそこまで自分を鍛えるの? って。闘う相手がいないんでしょうね。『人と闘ったら、その人を超えない』ということ。悔しいとか、負けたくないとか、それを言っている限りその人に適わないよ。って、うちの子供達にもよく言っています。勝ち負けじゃなくって、その嫉妬心をクリアしないと表現なんか出来ないから。って。闘うのは自分の怠け心ですね」

 

― 桜木さんは、表現者でいらっしゃいますね

桜木「あ、偉そうに語ったから、すごく恥ずかしくなっちゃった」

 

― やっぱり、ひとと恥ずかしさのツボが違いますね(笑)

桜木「え、やっぱりそうなのかな(笑)」

 

 

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