『フォトグラファーchinoの写真館』【1】北海道の野鳥たち

新企画『フォトグラファーchinoの写真館』がスタート!第一回は『北海道の野鳥』がテーマです。雪景色の中に写る鳥たちは、どこか凛々しさを感じます。お楽しみください。

冬晴れに鳥も食欲増えにけり

ホオジロ

ホオジロ/遠くから見ると雀と見間違えるが、よく見れば柄が全然違い、鮮やかな茶色と顔の柄 が特徴的。元々は夏鳥だが、現在は越冬する個体も増えているといい、これもそうだろう。一面真っ白な雪景色の中、頼りない足場で穂を啄んでいる姿は一生懸命でなんとも愛らしい。

冬雲雀鳴きつる方に入り日かな

ツグミ

ツグミ/ツグミと言えば、名前だけはよく聞く鳥である。渡り鳥で、秋から春まで日本にいる。体長は24cmと大きいので、遠くからでも簡単に見付けることができる。木の上で胸を張り、黒々した円らな瞳で遠くを見ながら囀る様子は虚無すら感じる。

枯れ枝に茜賑わう野次馬や

ベニヒワ

ベニヒワ/頭と首の緋色と嘴の黄色のコントラストが美しい。群れで動くので、小さいながら飛んでる姿は圧巻だ。垂れ下がったカバノキの枝に何匹も留まり、種子を食べる姿はそれ自体が枝に付いた花のようだ。

何見るや冷えた身体と鳥一羽

ヤマセミ

ヤマセミ/白と黒のコントラストが美しく、頭の羽毛は凜々しい。魚が主食のため、川魚を獲る姿を撮りたいと願うも中々うまくいかない。この時の彼も、一、二時間じっとしていたかと思うと急に飛び立ち消えていった。生物は思い通りには決してならず大変だが、面白い。

立つ鳥跡を濁すしずり雪かな

シマエナガ

シマエナガ/ここ数年で人気が上昇した鳥と言えば、これだろう。アイドル的人気を誇り、写真集も数多く出版されている。かく言う私も虜になった人間の一人だ。小さな身体に長い尻尾、愛嬌のある円らな瞳に三角の嘴。連なって木の上にじっとしている姿も可愛いが、とにかく動きが可愛い。是非その目で実際に見て欲しい鳥である。

chino

札幌在住の若手女性カメラマン/フォトグラファー。風景、動物、などの作品が印象的。趣味は珈琲、喫茶店巡り。

   《トップページ》