タシナム音楽紹介!SOFFetのYoYoです。

寒い寒い冬がいよいよ明けようとしている2月の終わりではありますが~冬季オリンピック。

日本人選手達の大活躍により大盛り上がりのNIPPON。TVを付ければ、帰国した選手達のインタビューされる姿が映っていますが、結果を残した選手達が発する言葉の重み、説得力は凄いなぁ!と感じながら。「ほんの一瞬の輝きの為に、継続する日々の努力」全ての分野において、何かを成し遂げるには必要不可欠なものなのでしょう。スポーツだって音楽だって、表現する舞台があって観客聴衆へダイレクトに何かを伝えられる、という共通点から、色々と感じるものがありました。

遡ればこの季節、自分にとって12月9日札幌ライブから本格的に「冬」がスタートした気がします。冬=クリスマス=札幌。コラムでも告知させていただきましたJAW meets Pianomanクリスマスライブで過ごした札幌でのひととき、最高に楽しい、最高に音楽なジャズライブ空間が生まれたあの日。タシナムオーナーさん始めご協力いただけた皆様のおかげで、全てのトラブルも乗り越えての最高のひととき!そう!当日会場にてお会いできた西内ご夫妻、前コラム中のご夫婦のやり取りにはワタクシも爆笑をこらえきれませんでした。爆

季節は巡ります、冬は明けます、暖かくなれば花粉も飛び始めます。ムズムズと症状が出始めてはいますが~。

そんなムズムズをも癒してくれるような作品でもあります今日ご紹介する名盤はこちら!

ピアニスト、キースジャレットの「The Melody At Night With You」です。

 

The Melody At Night With You
 Keith Jarrett

 

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~収録楽曲~

1. I Loves You Porgy

2. I Got It Bad And That Ain’t Good

3. Don’t Ever Leave Me

4. Someone To Watch Over Me

5. My Wild Irish Rose

6. Blame It On My Youth / Meditation

7. Something To Remember You By

8. Be My Love

9. Shenandoah

10. I’m Through With Love

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Keith Jarrett 画像元: https://goo.gl/PMbMWY

このアルバムがリリースされるまでのキースジャレットの経歴にも触れてみましょう。

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ピアノ、オルガン他にソプラノサックス、パーカッション、ハープシコード、リコーダー、様々な楽器を操る天才肌アーティスト。

1945年アメリカペンシルバニア州に生まれ、3歳からクラッシックピアノを習う。

8歳でプロとしてステージに立ち自身の曲を演奏。

15歳でクラシックからジャズへ転身し、16歳でジャズクラブのピアニストとして働き始める。

18歳でバークリー音楽院へ入学、1年で退学。

19歳で結婚。ニューヨークへ移り、Drummerアート・ブレイキーのジャズ・メッセンジャーへ加入。

1967年、リーダーアルバムを完成させる。(22歳)

1970年、マイルス・デイビスグループへ参加。(25歳)

ボブディラン楽曲「My Back Pages」を演奏しジャズファン以外からも注目を得る。

ジャズレーベルECMへ移籍し1973年「Solo Concerts」1975年「The Koln Concert」などを発表し歴史的名作を残していく。(30歳)

1978年、ジャズピアニストとして異例のピアノ・ソロ日本武道館公演を敢行。(33歳)

1980年からはクラッシックを演奏するようになる。(35歳)

1996年イタリアでのコンサート中に慢性疲労症候群を患い、3年間活動を休止。(51歳)

1999年休養後に発表した『The Melody At Night With You』はスイングジャーナル誌、ジャズディスク大賞を受賞。(54歳)

2003年には音楽のノーベル賞とも言われるポーラー音楽賞を受賞。(58歳)

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Keith Jarrett 画像元: https://goo.gl/PMbMWY

このアルバムが完成するまでの経歴、年代、年齢を照らし合わせ覗いてみる。どうしたらこんな音が紡ぎ出せるのか、興味深くて。

ガーシュイン作「I Loves You Porgy」、デューク・エリントン作「I Got It Bad And That Ain’t Good」、カーン作「Don’t Ever Leave Me」・・・ほとんどがジャズスタンダートナンバーで構成される、ピアノのみで奏でられた=ソロ・ピアノによるアルバム『The Melody At Night With You』。トリオ、カルテットやクインテット、大編成ビッグバンド。それぞれの楽器編成の魅力があるが、ソロ・ピアノの魅力に初めて虜になったのは間違いなくこのアルバム。出会ってからは繰り返しリピートして聞き続けていたものだ。

一聴すればロマンチックなアルバムタイトル通りのムードへ、彼の表現する世界へ一気に連れて行かれる。クラッシックとジャズ、やはり両方を通って来たからこそのタッチ、ボイシング=音構成は美しく、左手の伴奏と右手のフレージングのズレによって生まれるグルーブ感。10本の指を使うことのできるピアニストの可能性をどこまでも広げ、即興で生み出されるフレーズとグルーブは心地良く限りなく、技術的、音楽的ポイントを分析すればどこまでも奥深く。そして呼吸をしているかのような自由な息遣いの生きた演奏、魂の宿った演奏とはこういう事なのではないか!?と思わせられた、のだ。音楽的な聞き方を差し置いても、純粋に1枚通して本当に心地良く聞けるこのアルバムは、ジャズファンにもクラッシックファンにも、それ以外の音楽ファン、ピアノに興味を持った事のある人大勢を魅了してきたに違いない!そしてピアノという楽器の魅力をどこまでも教えてくれる演奏、まずオススメの一枚。

もちろんこのアルバム以外にも様々な編成による作品を多数発表してきたキースジャレットだが、彼のパフォーマンスはとにかく個性全開。演奏中即興で音を紡ぎ出す際、特徴的な”唸り声”を上げるが、時にピアノの音よりも唸り声に耳が行ってしまうくらいの作品も、実はある。(ジャズプレイヤーにとって心で歌う際、心から漏れてしまうこの声。これこそが音楽なわけなのだが。。。とにかく特徴がありすぎる事によるこの点の様々な見方、リスナーには好き嫌いがあるのも事実とされる。。。)

そして、世界各国の中でも特に日本での公演を数多く行っている、その公演数は160回以上だそう。ソロ・ピアノで日本武道館公演を行い、2Daysに渡り24,000人を収容したのも凄い話だが!そんなソロ・ピアノでの、とある公演中、観客の咳などの騒音により演奏をストップして、怒って帰ってしまった事件も有名な話だ。(この事件では、実際どれだけの大きな咳が鳴り響いたのか、事実がわからないから何とも言えないが。)

Keith Jarrett 画像元: https://goo.gl/5s7gZ9

「無から音を紡ぎ出す演奏=パフォーマンス。つまり無があって初めて演奏が成立する。」このような理論に基づけば、理解もできる。そうだとしたら、観客が無を作り出す事、これは重要な仕事だ!聞き手にもマックスな緊張感が与えられるコンサート。その上に生まれる演奏。改めて行ってみたい!

自分のボストン生活時代、大ホールで行われたキースジャレットのコンサートを1度だけ見に行った事は、貴重な経験として記憶に残っている。あれは確か、当時の自分にとってまだまだ未開拓であった「ジャズ」を生体感した最初のコンサートだったはず。彼の演奏する姿、表情、全てが表現であり、その個性には表現者としてまっすぐな生き様がある。またここに説得力が生まれるのは、奏でられるその音があってこそのものなのであろう、と。そしてそこには経験を糧に自分自身を高めながら歩き続けた”信念”があったはず。冒頭の話、音楽以外にもきっと共通する、きっと大切な要素なのであろう。

そんな素晴らしいピアニストの紡ぎ出すピアノ、名曲揃いの音を全面に感じられるこのピアノアルバムで、どんな季節もリラックスモードを味わってみてくださいネ!名盤『The Melody At Night With You/Keith Jarrett』!

YoYo(SOFFet)

 

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