こんにちは、西内恵介です。「三密」の状態でライブなんて、このまま過去の遺物になってしまうんでしょうか?「昔はライブハウスというものにギュウギュウ詰めになって歌って叫べたんだよ!」なんて孫に昔話したりして。あー!、早く「三密のライブ」行きたい演りたい!(不謹慎申し訳ない)なので、古きよき時代(昭和48年w)の三密ライブ盤をご紹介!

 

イエスソングス 』イエス

YESSONGS 』YES(1973年)


ジョン・アンダーソン(Vo)、クリス・スクワイア(Bass)、スティーブ・ハウ(Guitar)、リック・ウェイクマン(Keyboard)、アラン・ホワイト(Drums)、ビル・ブラフォード(Drums)(※)

 

disc1

1 オープニング(ストラヴィンスキー「火の鳥」より)

2 シベリアン・カートゥル

3 燃ゆる朝焼け

4 パーペチュアル・チェンジ(※)

5 同志

6 ムード・フォー・ア・デイ(スティーブ・ハウ ソロ)

7 ヘンリー8世の6人の妻より(リック・ウェイクマン ソロ)

8 ラウンド・アバウト

 

disc2

1 オール・グッド・ピープル

2 遙かなる思い出~ザ・フィッシュ(クリス・スクワイア ソロ)(※)

3 危機

4 ユアズ・イズ・ノー・ディスグレイス

5 スターシップ・トゥルーパー

YES 画像元: https://imdb.to/3aJQoDv

俺「このまま10年先までマスク必須だったりしたらさぁ?」

妻「うん?」

俺「マスク着用が、もう一般の光景だから、時代劇以外ドラマ映画も全員マスク着用じゃん?」

妻「マジで!?目しか見えないじゃん?俳優さん達!」

俺「そうなるとさ、「マスクを外す」の意味合いが変わってくんのよ」

妻「どういう意味?」

俺「だからさ、恋愛ものなんか、マスクを外すって行為が、ほら、もうエロい」

妻「.....」

俺「X男はY子のブラウスのボタンを外した、くらいにエロいだろ?」

妻「.....大げさじゃないかな?」

俺「いやいや!今はマスク外すシーンなんて、術後の外科医か、ひと仕事後の強盗だけじゃん?」

妻「まぁそうだよね」

俺「それがマスクしてる状態が普通になると、キスシーンなんか大変だぞ?」

妻「大変ってこともないと思うけど」

俺「自分で外す、相手がそっと外す、いや、激しく奪うように外す!脚本家も悩むわ-」

妻「.....」

俺「あ!マスク越しのキスなんてのもなかなか.....純愛ぽくて趣きあるなぁ.....」

妻「パパ?読者全員引いてるよ?」

 

YES 画像元: https://bit.ly/3iZCtvX

 ものすごく個人的な話を書きます。僕には、「ロックの師匠」が3人居ます。

 一人目は、幼稚園~小学校と同級だった「A木くん」。彼の家にはお父さんの趣味で、ビートルズはもちろん60~70年代のロック黎明期から黄金期のレコードが棚にビッシリ!それも、今思うと、見事に偏り無く、ウッドストック出演の面々からEL&Pみたいなプログレ、ペンタングルのようなトラッドフォークまで、真っさらな状態で出会わせてくれたのは、本当に大きかった。

 遊びに行ってはA木くんの解説付きでレコードを聴き、帰り際には「これ聴きな」とお父さんにレコードを貸してもらう毎日。A木家で王道ロックの全てを学んだと言っても過言じゃありません。

 二人目は、「Y田アニ」。3つ年上のいとこのアニキです。A木家で「クラシックロック」を学ぶと同時に、キッスとかクイーンとかツェッペリンとか、A木くんに教わった「以降の現役のバンド」を「これ聴いてみ?」と聴かせてくれました。

 その後「Y田アニ」は、プログレとか、トッド・ラングレン界隈とか、王道から逸れた方向に趣味が変わって行き、それに影響された僕も、大きく道を外して行くことになるのですが(笑)

 中学高校と、流行のMTV系ヒットバンドも聴きつつ、暗黒のプログレ趣味は、どんどん深みにはまり、ただ、反動で耳がシンプルなものを求めたのか、パブロック系のビートサウンドも大好きになり、なんだか両極端のものを聴いて、「どっちも好き」って言い切れる状態に。

 ここで、こういう音の聴き方してたおかげで、三人目の師匠と巡り会えたのですが。

 三人目は「Y田アニ」の親友の「Y田さん」。ニック・ロウというパブロック界の大御所が好きという共通項で、Y田アニを通じて、バンドに参加させていただき、まだまだ僕の知らなかった色々なロックンロールバンドやビートバンド、聴いてこなかった日本のカッコいいバンドを教わりました。

 この3人と、この順番で出会ってなかったら、タシナムで原稿書くようなことも無かったです。

 そして、3人が3人とも、僕は一緒にバンドをやり、3人が3人とも、全く個性の違う、でも素晴らしいギタリストだということも、今振り返ると、もの凄く重要なことでした。

 二人目の師匠、「Y田アニ」が亡くなりました。享年56歳。2年弱の癌との闘病の結果です。

 当初末期を告知されたと聞いた時は、本人前に号泣してしまいましたが、その最期は、冷静に受け止められるかなー?と、思ってましたけど、やっぱり、十数年一緒にバンドやった仲ですし、そもそもいとこだし、不謹慎と言われるかもしれませんが、親亡くした時よりダメージ大でした。

 バンドの録音聴いたり、子供の頃一緒によく聴いたアーティストのプレイリスト作ったり、100日経過する今でもイジイジしています。

 「Y田アニ」に「これ聴いてみ?」って聴かされたバンドの一つに『イエス』がありました。

 いわゆるプログレッシブロック界の中でも、ポップ寄りな人気バンドです。

 プログレッシブ(進歩的な)ロックって、要は、フォーマットはロックなんだけど、クラシックや民族音楽、現代音楽の影響を受け、踊って騒ぐだけじゃなく、より「音楽的に」ロックもイケるんじゃないか?と、試行錯誤していたバンド達の呼称です。

 日本でも人気のあった5大プログレバンドと言うと、ピンクフロイド、エマーソン・レイク&パーマー、イエス、ジェネシス、キングクリムゾンのことを指します。

YES 画像元: https://bit.ly/3iTQ6wG

 さて「Y田アニ」、当時小4の僕にイエスの『危機』を聴かせようって時点で頭おかしい(笑)と思うんですけど、割と鮮明に覚えていますが、「Y田アニ」の部屋の二段ベッドの下で、ヘッドホン渡されて「絶対最後まで止めちゃダメだぞ」ってカセットテープを再生して、本人は部屋を出て行くというね(^^;)

 イエスの『危機』というアルバムは、プログレッシブロックの名盤中の名盤というか、ロックも「楽曲と演奏」を突き詰めるとここまでやれるという、ロックの「ある方向の臨界点」と言えるアルバムで.....

 くらいのこと今では言えますが、何せ10歳ですよ(笑)LPレコードにA面1曲(18分)B面2曲(10分と9分)の作品を、ヘッドホンで「止めるな!」って聴かされても(苦笑)

 正直、その時は良さなんかわかりません。

 「どうだった?」って聞かれて、「何かオーケストラみたい」ってのが、精一杯の回答。

 ただ、1曲だけ、このアルバムで一番ポップなやつ、3曲目の『シベリアン・カートゥル』だけは、えらくカッコよくて、手に汗握るスリリングな展開に、このバンド凄い!って思いました。「アルプス一万尺」なサビも印象に残るし。

 で、結局、『危機』の前のアルバム、『こわれもの』を自分で買って(『危機』よりはずっとポップなアルバム)イエスの魅力にハマって行くことになるんです。

 今回ご紹介させていただく『イエスソングス』は、当時はLP3枚組のライブアルバム!

 ライブアルバムの名盤ってダニー・ハサウェイ、アレサ・フランクリンの時代から、フー、クリーム、オールマンブラザーズ、来日ものでは、ディープパープル『ライブ・イン・ジャパン』チープトリック『アット武道館』などなど、数十枚はあると思いますが。

すげぇ乱暴なこと言いますが、『イエスソングス』は、ロックライブアルバムのベスト1(※当社調べw)です。

 そう言いながら、イエスファンでも、このアルバムを否定する声はあります。

YES 画像元: https://bit.ly/32awfTf

 最大の理由は、名ドラマー、ビル・ブラフォードが脱退し、その後ずーっと「ビルがよかった」とファンから言われ続けるドラマー「アラン・ホワイト」にチェンジした直後のツアー録音だから。

 正直、ドラムに関しては、非常に演奏が荒い楽曲も多いんです。

 ちなみに、ビル・ブラフォードを知らなくても、イエスを聴いたことなくても、アラン・ホワイトのドラムは、世界中の皆さんが、まず確実に耳にしています。

 ジョン・レノン『イマジン』でドラムを叩いているのが、アラン・ホワイトなんですね。

 そう、セッションマンとしては一流なのでしょうが、「普通の」ロックドラマーなんです。

 それでも、ツアー開始まで2週間しかない状況で、イエスの複雑な楽曲をマスターして、ヘタにビルのクールな演奏に寄せることなく、もう力業でバカスカ叩きまくって、バンドにこれまで無かった、野暮なロックグルーブを宿したことは、結果オーライの仕事です!

 現に、ベースのクリス・スクワイアが、まさに死ぬまで手離さなかったドラマーなんですから、「否定派」の人達も、もうそろそろ認めましょう。

 特に、この時期のイエスは、天然2人組の、ジョン・アンダーソン(vo)とスティーブ・ハウ(gt)を、バックメンバーが如何にコントロールするかだったと思うので、「まともな人」の加入はバンド運営に多いに役立ったはずです。

 アルバムの解説です。ストラヴィンスキーの交響曲「火の鳥」がオープニングとして響く中、小学生の僕が「かっちょえー!」と反応した『シベリアン・カートゥル』で幕を開けます。

 もう、このイントロが、このアルバムで一番カッコいい! これ以上はその後無いです(笑)

 『パーペチュアル・チェンジ』はビル時代の録音。だけどこのドラムソロ、本人は無かったことにしたいんじゃないのかなー?まぁ「若かったねー」って笑えるか。

 各人のソロ(リック・ウェイクマン(key)が素晴らしい)を交えつつ、大ヒット『ラウンド・アバウト』へ。アランのバカスコドラムで、あんな繊細な曲が、跡形無くダンスナンバーに変貌!

YES 画像元: https://bit.ly/2EauUDS

 そして『危機』です。レコーディングでは、数小節単位のセッションをつなぎ合わせて形にしたという楽曲が、見事にライブで再現されます(正確にはこの音源もいくつか別日の演奏を切り貼りしているようですが)。それにしても、尋常じゃない再現力です。

 最後は、初期のヒットナンバー、『ユアズ・イズ・ノー・ディスグレイス』『スターシップ・トゥルーパー』で、お腹いっぱい、もう食えないって感じで終了!

 イエスと言うと『ロンリーハート』しか知らない、いや、イエスなんか知らない、そもそもプログレって何さ?という多くの方々、オープニングの『火の鳥』から『シベリアン・カートゥル』だけでも、だまされたと思って聴いてみてください!

 小学生の僕が「かっちょえー!」って思ったの、わかっていただける.....はずよ?(笑)

 ※この原稿は「Y田アニ」に捧げる!安らかになんか眠ってんじゃねーぞ。あの世でも曲書いて、ギター弾いて歌っとけ!腕鈍らせないで待ってろ!

ケイズ管理株式会社 西内恵介

 

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