経営者インタビュー 2015年8月号

    ケイズ管理 株式会社 代表取締役  西内 恵介

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その土地に根差した不動産管理屋になりたい。という西内社長。家庭ではよき夫、父、祖父、そして飼い主!として愛される一方、ロックバンドのドラマーでもある、そんな多彩な顔をお持ちの西内社長の素顔に迫ります。

  

古き良き北24条育ちはクセが強い?

 

― 本日は、どうぞよろしくお願いいたします。

西内社長(以下:西内)「お願いします」

 

― それでは早速、プロフィールからお聞かせくださいますか?

西内「はい。1966年、昭和41年の11月1日生まれ。血液型はA型です。48歳になりました」

 

― 西内さんは、…失礼ですが、お若く見えますね!とてもおじいちゃんには見えません。

西内「娘がね、早くに結婚したので、孫がいるんですよ」

 

― ご出身はどちらですか?

西内「札幌です。ほとんど動いたことがないですね。北24条の飲み屋界隈が遊び場でした」

 

― 60年代、70年代の北24条近辺は、どんな様子でしたか?

西内「いやあ、面白かったですよ。今ならあり得ないでしょうけれど、小学生の通学路にキャバレーからピンク映画館まで並んでいて。僕らは生まれた時からそれが日常の風景なんですね。朝学校へ行くときには、ゴミステーションでスーツ姿のおじさんがガーッといびきをかいて寝ているっていう」

 

― その脇をランドセルを背負って、西内少年が通学するわけですね。こんな大人になっちゃいけないな…。と思いながら(笑)。勉強になりますね。好きな色はありますか?

 西内「群青色かな。好きな色なんて、これまで考えたこともなかったけど。沖縄のエメラルドグリーンの海より、日本海の色だな。と思って」

 

― 好きな食べ物、苦手な食べ物がおありでしたら、お知らせください。

西内「考えてみると、『肉じゃが』かなあ。(笑) 奥さんに何食べたい?って聞かれたら『肉じゃが』しか答えが出ない。いつ聞いても同じで張り合いがない!って言われています(笑)」

 

― お酒もお好きですか?

西内「はい。最近はウイスキーなんですよね。一番飲むのはスコッチのクサいやつ。ラフロイグとか。スコッチはバーボンに比べると飲みやすいんですが、その中でもクセのあるやつが好きですね。ロックかストレートで飲んでいます。これもおそらく、北24条界隈で育った影響ではないかと思います」

 

― こんなところに北24条の影響が?

西内「同級生のご両親に夜の商売の方もいらっしゃって、放課後遊びに行っても、まだ出勤前なので、家にいらっしゃるわけです。なので、子供の時からかわいがってくれていて。お酒が飲める年になってからお店に行くとマスターというか、友達のお父さんがお酒を教えてくれるんですよ。『恵介、これちょっと飲んでみな』『おお、うまい!』っていう」

 

― そうやってお酒を覚えていかれるわけですね。

西内「そう。そこで仲の良かった友達のお父さんが経営していた店が「ニッカバー」だったんです。ウイスキーがメインのお店なので、種類が豊富で、非常に詳しく教えてもらいました。学生時代から社会人の最初のころはずっとそこに通って、お酒の勉強をさせていただきました」

 

― 粋な若者ですね!やはり飲み始めた環境っていうのは、後々にも影響があるものなんですね。

西内「そうですね。周りの大人たちが必ず飲んでいたものなので、影響は受けているかもしれません」

 

― 好きな言葉やご自身のモットーがおありでしたら、教えてください。

西内「これは言葉じゃないんですけど、『機転』という単語です。僕らの仕事って、アパート、マンションの管理をしていると、緊急事態というのが、ままあるんです。最近だと、1階が事務所、2階が住居の建物で、事務所の方から電話が来て、『2階からガンガン水漏れして水浸しになっている』と。僕らはその被害を最小に抑えなくてはいけないし、その後の復旧を最速でしなくてはいけない。そういう状況では、これまでの経験と、その時の機転がものをいうんです。その現場で僕をはじめ、それぞれのスタッフの行動力が試されるんですね。機転の利いた仕事とか、機転を利かせたものの見方ができる、できないによって、対応が全然、変わってきます」

 

― 建物管理のお仕事とはいえ、建物に住んでいるのは人ですから、人に対するサービスという風に考えますと、対応の仕方ひとつで相手の反応が変わってきますでしょうね。

西内「そうなんです。『ひらめき』という言葉も浮かんだんですが、ひらめきだけじゃダメなんですよね。それを行動に起こすのが『機転』だと思うので、キーワードとして、好きな言葉は『機転』です」

 

  『機転』がモットーの社長は、実務部隊体質。
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― それでは、お仕事の概要についてお伺いいたします。ケイズ管理株式会社は具体的にどのようなお仕事をされる会社ですか?

西内「賃貸住宅、テナント、月極め駐車場の管理をしていて、本来は大家さんがなさる仕事を代行するという会社です。そこで、誰に対して仕事をしているかで、業務が2つに分かれます。入居者に対してと、大家さんに対しての仕事。入居者に対しては、日々の苦情の対応やお部屋の設備故障の受付、修理、家賃の回収、物件の清掃、除雪も含む、入居者が快適に生活できるためのバックアップです」

 

― 多岐にわたりますね。除雪まで含まれるんですか。

西内「はい。快適な生活を維持するというのは、結構な手間がかかるんですね。大家さんに対しては、入居者の募集、建物自体の維持管理、家賃の集金、退室時の折衝と原状回復などをとりまとめて、大家さんとやりとりする仕事です」

 

― 双方向へ向けて、お仕事をなさるわけですね。

西内「そう、そこで面白いのが、この両者は利害が反するんです。入居者は家賃は安くて、豪華な設備があればいいな。と思うし、大家さんは、できれば家賃はたくさん取ってほしいけど、無駄な設備へは投資せずとも、入居してほしい。それを1つの会社が取りまとめるというのが、面白いんです。2者の間に入って、それぞれが納得できる関係を築くのが僕らの仕事です」

 

― バランス感覚と交渉力が必要になりますね

西内「うーん。ただ、最初は大家さんに多少不利な点があったとしても、入居者が住んでくれて、満足してくれれば、それは必ず大家さんに返っていくと思うんですよ。だから第一は入居者に快適に生活してもらうっていうことだと思っています。その上で、大家さんが儲かるといいですね(笑)」

 

― 西内さんは、最初の就職から不動産業界ですか?この業界に入られたきっかけは?

西内「そうですね。僕は最初から不動産業界なんです。最初は分譲マンションの管理の仕事をしていて、その会社の先輩が独立したので、ついて行きました。アパートを供給して管理する会社の管理職を何年か務めた後、40歳を過ぎたころに、そこから穏便に独立しました」

 

― 最初から不動産関係のお仕事を希望していたのはなぜですか?

西内「その頃、不動産業界が非常に景気よく見えたんですね。バブル真っ盛りでしたから。入社してすぐ、それは間違いだったと気づくのですが(笑)。入ってみたら、仕事は面白かったので続けています」

 

― 独立なさってから、何年になりますか?

西内「まだ5年です。この5年はサラリーマン時代のお客様にずいぶん助けられました。これからは自分でどんどん展開させていかないといけませんね。独立した今は助けてくれる人はいませんから、これから行動を起こしていかないと。独立10年目くらいには、一流の管理会社だぞ!と、いばってたいですね(笑)」

 

― 社長になっていなかったら、何をしていらっしゃったと思いますか?

西内「番頭さんのようなポジションでどこかに勤めていたと思います。サラリーマン時代もナンバー2的な位置で長く仕事をしていました。実務部隊のリーダーですね。今でも自分で動きたくなっちゃうんです。社員に『たのむから事務員より先に電話を取らないでくれ』と言われています(笑)。性分だから仕方がないんですけど」

 

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