経営者インタビュー 2015年9月号

 目標値を持って魚に迫る。趣味にかける真摯な姿勢

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― 仕事と遊びの関係についてお伺いいたします。先程、仕事のために釣りを始めた。というお話を伺いましたが…。

小野寺「さっきはカッコつけて仕事の話ばかりしましたけど、実は、自分の中に目標があるんですよ。僕は、トラウト、鱒という魚が大好きなんです。たとえば、イトウは1mオーバーを釣ったら目標達成。という風に考えいて、それを釣ったんですよ。これが日本で釣れるのがすごいですよね。これで僕のイトウの目標は達成したんです。それぞれの魚に目標があるんです。ニジマスだとこんなのも居るわけです。これでもまだ60数cm。これの80cmを目標としてるんです。僕の釣りは、目標とする数値があって、それに向かって進んでるんですね。これと仕事をリンクさせているんです」

 

― そこで、小野寺社長の趣味と仕事がひとつになってくるわけですが、そこにストレスはありませんか?

小野寺「ストレスになる部分もあります。最近はブログを書くのを休んでいるのですが、名前が広まってくると、叩かれることも出てくるんですよ。仕事をからめての釣りをブログに書いてしまったら、僕個人のことではなく、会社を含めて叩こうとするひとも出てくる。その辺は慎重にやらないといけないなと感じました。毎日、釣り行ってます!ってブログに書くと、なんだアイツ仕事してないじゃないか!ってことにもなるので(笑) その辺もうまくやっていかないとな。と分かってきました。お客さんと一緒に釣りに行くってことは全然ストレスになることはないんですけど。ブログ上で僕を一方的に知っている人が居るわけですから、会社とか社員を巻き込んでしまわないように気をつけなくちゃな。と思います。僕が釣りを仕事としていくようになったら、また別なんですけど。」

 

― そのお考えがあるんですか?

小野寺「ありました。さっきも紹介しましたが、マスノスケスペシャルを考案したマスノスケという方は僕の仲間で、普通の釣り人なんです。釣りをやっていく上で、自分で道具を作って、それが商品になったんですが、他にも、公表されていない、いいものを作っている人がいっぱい居るんですよ。その人たちに声をかけて、インターネットショップを開こうっていう構想があったんです。宅建の試験の関係で今はストップしてるんですが、ちょっとしたウェブサイトのページまでは作ったんですよ。仲間のみんな、釣り業界では有名人ですからね。たぶん、あっという間に売れますよ(笑)。でも、今は本業の方で忙しくて。来月、僕がアラスカから戻ってきたら、会社に許可を下ろして、来年から新しく不動産の業務を始めますから。」

 

― 最後に、今後の夢と目標をお聞かせ願えますか?

小野寺「先を見据えて、今じゃなくて10年後を見据えての目標設定をしているつもりです。先程お話した不動産事業もそうです。今は不動産屋さんからお仕事を貰っていますが、その不動産屋さんもいつなにがあって、取引できなくなるかもしれない。どうしたらいいか。僕達も不動産屋側の位置に立ってみれば、今の自分達のやっていることが活かされて、その先には仕事を自社で回せる環境が作れるんじゃないだろうか。ということを視野に入れて新しい事業を進めています。10年後に、自社の仕事で食べられるようにと、考えています」

 

― プライベートでは何かありますか?

小野寺「プライベートでは、今、息子の空手にも期待してます。頑張ってほしいな。って、思ってます」

 

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―先程も伺いましたが、他の魚の目標値を教えていただけませんか?

小野寺「公表するのはちょっと照れるんですけど…。アメマスは島牧で釣れたら80cm、道東で釣れたら85cm。コレを目標にしてます。サクラマスは重さで、将来の目標は6kg。ヒメマス。チップですね。通常30cm~40cmの魚なんですが、洞爺湖には60cmを超えるチップが居るんですよ。日本国内でそんなチップが釣れるのはあそこだけじゃないかと思います。僕は25年くらい洞爺湖のチップ釣りに通ってるんですが51cmが最大です。60cmを超えるのが目標です。ブラウントラウトは90cmの10kgオーバー。本当はメーターオーバーの15kgを狙いたいです。

 

― そんなのが支笏湖に居るんですか?

小野寺「97cmまでは獲れてるんです。あと3cmがどうなのかは、分からない。どうかな…。いるのかなあ…。」

 

― そこが釣りの魅力ですね!

小野寺「ロマンですね。北海道のフィールドにはロマンを感じます。夢があるな。と。バケモノみたいなヤツらが居る。それを追いかけるロマンがあります。」

 

― ハンターですね。アラスカまで追いかけていかれるんですから。

小野寺「アラスカに関しては、生涯で一度は行ってみたい。と思っていました。42歳の時に初めて、アラスカに行きました。行った時に、結局思い通りのものが釣れなかったんで、もう一度行くんです。何故、今行くかということにも実は理由があって、地球温暖化の影響でアラスカの川の水が減っていて、今まで水流があった川が干上がっているという現状があるんです。アラスカの何がイイって、キングサーモンが他の地域に比べてすごく大きいんです。それが釣れるからアラスカなんです。でも、3年4年前に釣れていた川が釣れなくなってきた。州でもどんどん規制が厳しくなってきてるんです。毎年、レギュレーションが変わるんです。僕達が60代になる頃にはキングサーモンは激減していて、釣りをさせてもらえない状況になっていると思うんですよ。しかも、向こうのレギュレーションは今年、来年、じゃなくて、明日からっていう風に変わってしまうんです。折角行っても、明日から釣りできないから。って言われる。そういう状況なので、今、行っておきたいんです。」

 

― 因みに、キングサーモンの目標値はどれくらいですか?

小野寺「50ポンド。約23kgですね。体長は130cmくらい。アラスカ行きには2つ目標があって、ひとつは50ポンドのキングサーモンを釣る。それをアラスカの技術で剥製にしてもらう。というのが2つ目の目標です。」

 

― アラスカ行き、どうぞお気をつけていってきてください!

小野寺「僕、全く英語しゃべれないんですよ。スマホ片手にどこまで通じるのか。果たして、無事に帰って来られるのか(笑)。」

 

― 是非、大物を捕らえて無事にお戻りください!今日はありがとうございました。

小野寺「はい。行ってきます。」

 

 

IMGP000 小野寺  明男(おのでら あきお)               
 1970年6月24日生まれ 旭川出身 血液型 A型
 
学生時代は少林寺拳法の有段者として活躍。不動
 産管理会社を経て1996年に独立。㈱美光装建設立。
  趣味の釣りで2011年度年間北海道チャンプを獲得。
 交流イベント『北海道アングラーズパーティ』開催
 に携わり、イベント総合司会を務める。釣り専門SNS
 fimoの人気ブロガーでもあり、モンスタートラウト
 を求めてアラスカを旅する。

  (取材:2015年 7月)

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