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荒川岳志 代表とイギリス製折り畳み自転車「ブロンプトン」 ( 荒川代表 Facebookより転載 )

  湧田焼・自転車旅行…その先にある『生涯をかけた夢』とは?

 

― 趣味のお話を聞かせてください。アンティークがお好きなんだそうですね。

荒川「そうなんですよ。昔、中標津にある母方の実家の納屋に蓄音機があって。高校入学の時に祖父から何か欲しいものがあるか? と聞かれたので、前から気にかかっている蓄音機が欲しい。と言ったら、数十枚のレコードと一緒に荷造りして発送してくれたんです。しばらく鳴っていましたよ。でもそのレコードがね、こまどり姉妹とか浪曲とか(笑)。そのせいか、古いものが好きなんです。明治から大正、昭和の初期ぐらいから流行した和洋折衷の文化が好きで、西洋ガラスの器に和の彫刻がされていたり、当時建てられた建築を見ると素敵だな。と思うんです。それと、琉球の湧田焼(わくたやき)が好きなんです」

 

― 湧田焼…。初めて聞きました。沖縄のやきものですか?

荒川「そう。初めて沖縄に行ったときに、沖縄の骨董ってなんだろう?と思って、たまたま目にした茶碗があったんです。あちらの言葉で『マカイ』っていうんですけど、そのマカイが凛々しく立っている姿にすごいな!と、そこから湧田焼が好きになりました。今、自宅に70~80客くらいあります。傷の入っていない完品です。なぜ、地上戦のあった沖縄で完品が残っているか?というと、沖縄のお墓って大きいですよね。そして地面が砂地になっていたりもする。そこに先祖のために埋めた湧田焼が残っているんです。僕は、マカイをたくさん買い求めましたけれど、いずれは全部お返ししようと思っているんです。今は沖縄にもマカイの完品はあまり多く残っていないようなんです。昔の生活雑器なので展示されているところもあまりない。でもそういうものこそ琉球の歴史であり、その土地の人達の想いですから、琉球のものは琉球に還す。それが自然だと思うんです」

 

― 収集家ではなくて、保護者ですね。本当に愛情を持っていらっしゃるんですね。

荒川「実物を見るとね、いいですよ。たまにね、箱を開けて何客かテーブルに並べてね。それを眺めながらお酒を飲みますよね。…楽しいんです(笑)」

 

― そのご縁で、沖縄で講演をされていたんですか?

荒川「あ、あれはね、自転車の縁ですね」

 

― 自転車ですか?

荒川「そうなんです。僕が乗っている自転車の販売店で色々楽しいイベントをやっているんです。そこで折り畳み自転車に乗って沖縄の大会にでよう。という企画があって、それに参加したんです。それを見た沖縄のブログの仲間が『せっかく来るなら、話してよ!』ということになって、乗り込んだ日の夜にお話しさせてもらいました」

 

― 沖縄まで自転車を持っていかれたんですか?

荒川「もちろん! 畳むと本当に小さくなって、飛行機で手荷物として預けられます。保険をかけて、受け取りのときは、手渡しをしてくれるんです。自転車の速度で行けるところに足を運び、景色を見て、人に出会う。いいんですよ。そして、僕が自転車に乗ることにはもうひとつ理由があります。マスコミは『環境にやさしく』、『自然を大切に』と言いながら、大量の電気やパルプを使うことで成り立っている。これは言行一致ではないですよね。本当に環境を守りたいと思うのであれば、先ず自分から変革していかなくてはならない。僕は、経営者が自ら広告塔になるべきだと思っていますから、そうやって努力していく姿をみんなに見せていくことで、将来、自分がやりたいことも、見えてくる。また、見てもらえるようになるんじゃないかな。と考えているんです」

 

― 言行一致と日々の変革。実行するのは難しいですが、非常に大切なことですね。因みに、オススメの自転車店がありましたら、ご紹介いただけませんか?

荒川「僕が自転車を購入して、イベントに参加したのは、『南風自転車店』というお店です。店長がね、良い人なんですよ。アリモリさんっていう人でね。自転車も素晴らしい。オススメのお店です」

 

― 多趣味であり、お仕事では全国各地で講演会やセミナーを開かれている荒川さん。お忙しいと思いますが、お休みの時間は十分にとれていますか?

荒川「これがね、アンティーク収集って動かないじゃないですか? 自転車に乗っているといっても、便利な交通手段として乗っているから、趣味とはちょっと違うんです。実はね、僕は趣味が無いんですよ。人と会っている時間は楽しいです。記者の時もそうでしたけれど、仕事とそれ以外の時間の境目がないというのは、今でも続いているのかもしれません」

 

― お休みの日はありますか?

荒川「あー、ほとんど休んでないですね。1週間に1度は自宅でゆっくりするようにはしていますけど、新聞読んでボーっとしています(笑)。趣味のある人が羨ましいなと思います。でもどうなのかな。自分は人に会うことが好きで、それが仕事になっているなら、それはそれで幸せなのかな」

 

― お辛くなることはありませんか?

荒川「全然、辛いとは思わないですね。記者の頃も毎日夜遅くまで仕事をしていて。でも、僕は記事が書きたくて会社に入りましたから。どんなに忙しくても、自分は今、みんながこれから知るニュースの先頭に居るという充実感があったので、そこに居られる幸せを感じていました。今の仕事もほとんど休みはほとんどありませんが、楽しいです」

 

― 荒川さん。ブレがないですね。自分がやると決めたことを、なんとしてでもやる。一本芯が通っていらっしゃる。

荒川「いやいや、ブレてますよ(笑)。でもね、人生一回きりですから。進んできた道を今から戻るか? っていったら、それは無理があるわけです。一度進んだら、そこから先をどうやって良い航海にするか? 自分が来た道に意味を持たせて、蛇行しながらでも目的地に向かって行くことが大切。こういったことも、最近、先輩たちから教えて頂いています。良い出会いに恵まれて、僕に目をかけてくださり、ご指導くださる先輩たちに本当に感謝しています」

 

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― 最後に荒川さんの夢を教えていただけませんか?

荒川「自分で企画した取材記事を書きたいと思っています。今、考えているのは、世界の先住民族の長老50人に同じ質問をしてみたい。『この地球はどうなるんですか?』って。先住民族は世界を定点観測しているシンボルですから。先人の知恵を継承しているし、気象や気候を観察して、彼らが独自に感じていることがあるはずだから、それを聞いてみたいんです。その取材をしようと決めてから独立しました。自分で考えた企画です。一度しかない人生で、僕にはこの取材をする責任があるんじゃないかと思って、今その準備をコツコツとしています。コツコツとね(笑)」

 

― それは、とっても興味深い企画ですね!

荒川「ペン(書き手)が居て、カメラが居て、海外取材なら通信に長けている人が必要だから、3人くらいのチームが理想です。世界に何千といる先住民族の中から、なぜこの民族を取材するのか? という理由も必要ですし、危険地域に不用意に出かけるわけにもいかない。現地の下調べと民族の選定。その準備だけで、もうとんでもないことになるんです(笑)。楽しいですよ。これができたらもう死んでもいいくらい。いや、これで死んだらいけないか(笑)。その結果を伝えてね、みんなで良く考えなくちゃいけない。日本人が世界の中で良い位置に居るうちに、力を出して考えていけるきっかけになれればいい。と思います」

 

― 大きな夢ですね。面白そうです。実現するのは本当に大変な企画ですが、こうしてインターネットメディアで発信していくことで、これを読んだ方の中から協力者が現われる可能性もありますよね!

荒川「そうですね。…仮タイトルは『世界の古老に訊く、地球のゆくえ』としています。自分のコンセプトとしてはこういうタイトルですが、これは売れそうなタイトルじゃないので仮です(笑)」

 

― 仮タイトルまで決まっているんですか! 都会に生きて経済力と発言権を持った人と、伝統を守り、自然と共に辺境に生きる人とでは、視点も大きく違うでしょうか。

荒川「これはですね…。僕がサンパウロで研修していたときに、ブラジルのサルを研究している教授とお話できる機会があったんです。その時に『先生はなぜ、そのサルが好きになったんですか?』という質問をしたら、『いや、君。僕は別にそのサルが好きなんじゃないよ』って言われたんです。『そのサルはシンボルなんだ』と。そのサルが大切だと発表することによって、そのサルの行動半径全ての環境が守られるんだ。って聞いたときに、なるほどな。と思ったんです。その発想を応用して『先住民族の長老』というシンボルを作ることで、よりわかりやすく話ができるんじゃないかな。と思ったんです。その取材を通じて、5代、10代、15代後の世代が笑って暮らせるような世界を作り、地球が守られるようにしたい。その責任を果たすために、僕は自分にできる取材ということをしていきたいと思っています。」

 

― 一生をかける価値のある企画だと思います。今日は本当に勉強になりました。ありがとうございました。

荒川「こんなに好き勝手、たくさん話したけど大丈夫? まとめられますか? 僕なら無理だなあ(笑)。よし。じゃあ、ランチ頼もうかな!ここのランチは美味しいんですよ。落ち着ける雰囲気も好きでね。よく利用させてもらってます。『cafe nu』(カフェ ヌー)という名前のお店。また来てくださいね」

 

― 古いものに囲まれて、ゆっくりした時間が過ごせるお店ですね。是非、取材させてください!→ お店紹介cafe nu

  

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 荒川 岳志 (あらかわ たけし)
  
1963年12月20日 登別
出身 血液型 A型 

 1988年~89年のブラジルサンパウロ研修を経て、
90年北海道新聞に入社。本社社会部、広尾支局長、
テレビ北海道ニュースデスクを経験し、2012年㈱
ジャンパップを設立し独立。メディアコンサルタン
トとして札幌を基点に全国各地で講演を行う。
 2015年10月に第1著書『新聞に必ず取材されて
記事になるたった一つの方法
』を発表。好評発売中。
 
剣道三段、柔道初段の腕前を持つ。

 

  (取材:2016年 2月)

 

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